水星にでも旅に

いつの間にか秋になっている。

今年の夏は暑すぎたのか、セミの声もほとんど聴かなかった。

そんな夏も終わってしまった。

 

あとひと月で彼の命日がくる。

彼が居なくなったあとから、とにかく仕事をした。

どうかと思うような仕事でもとりあえずやって、そして破綻した。

少し休んで今の仕事に就いた。

仕事で気を紛らわせたかったけれど、それも結構儘ならない職場だったが、あの精神状態でやれる事はやった。

一旦仕事が落ち着いた後、ちょっとまた気持ちが落ち込んで体調も落ちてきて、食事もあまり食べられなくなった。

その所為か記憶力やら思考力やらが極端に落ちてしまって、ちょっと仕事に支障をきたした。

今は少し持ち直してきたところかも知れない。体調は今ひとつだけど。

 

今日は午後から天気が良くなった。

秋の光が木の葉をきらきらさせていて、綺麗だなぁと思いながら外を歩いた。

久しぶりに綺麗だなぁと思った気がする。

 

さぁどう生きようかなと思う。

もうずっとひとりで生きるのは変わらない。

これ以上誰かと関わって、また失うのは無理だから。

とりあえずいつどうなっても良いように、部屋の物を減らさないと。

ずっと言ってるのに全然出来ない。

部屋が片付いたら終電間際の中野駅辺りで、「家、ついて行ってイイですか」の人にでも見つけてもらおうかな、などと思ったりする。

語れる話は結構あるしな。