起きぬけの夢

春めいてきた。

三月だもの。

 

冬の初めに大事な人を失くしたので、冬中泣いていた感じだったが、とうとう春になってしまう。

彼の居なくなった季節が終わるというのは、彼を置いて自分だけ進んでいくようで寂しくなる。

彼の事が何も無くなってしまうと思うと何かしたくて、彼の生きてきた過程をどこかに書いておきたいと思っている。

彼を裏切った人達が、伸う伸うと生きている事が悔しくなる。今更。

もっと何か出来たのに。

何もしなかった、出来ないと思っていた自分にも腹が立つ。

 

相変わらず部屋が片付かないが、さすがにいろいろ捨てようと思う。

ここのところ、病的に捨てられなかったので。

もともと最初のブログを始めた時には、お片付けのブログにするつもりだった。

それがどうしても物を捨てられず、もう20年近く経ってしまった。

その間3回引っ越しをして、ほとんど荷物をそのまま持って引っ越しした。

今はあの頃よりひと部屋多いところに住んでいるが、広い事に安心して結局一部屋は物置になっている。

一日に一つでも捨てないと。

この部屋もこの場所も、いろいろ想い出が残っていて辛くなる。

早くこの部屋も出たほうが良いな、と思っている。

次の更新の前には、ここを出て彼と暮らそうと思っていたのだし。

 

起きぬけの夢で、きれいな夕空を見た。

高台に大きな西洋風の建物があって、その上の空がオレンジと金色に光って綺麗だった。

空には薄い月が出ていて、大きな飛行船が丁度旋回するところだった。

私は、知らない子供の肩に手を置いて、空が綺麗だねぇと指差していた。

本当に綺麗だった。

ここ数年で数回、こういう綺麗な空や綺麗な海の夢を見た。

時には、天上からのような美しい音楽が鳴っている時もある。

起きるとあれは天国のような所なのだろうかと思い、そろそろ召されるのだろうか、などと思ったりしていた。

今日の夢は、私は遠くから指差して見ていた。

多分まだ召されそうもない。