ライラックの咲く頃

今日は、初夏の気温。

午前中にこたつ布団を洗った。

今年は早めに、こたつはお終い。

 

もう三月も半ばになって、さすがに焦りが出てきた。

四月からは、長期の仕事がしたいと思っていたのに、まだ決まらない。

 

最近50代や60代の方のブログを見に行ったりするのだけれど、私のような独身の50代って本当に少ない。

当然と言えば当然だけれど。

50代で独身であれば、新卒から入った職場でずっと働いているとか、私のような不定期な派遣であれば実家暮らしとかそういう人ばかりだ。

派遣で一緒に働いている人でも、同じ位の年齢で独身でひとり暮らしという人には、ほとんど巡り合わない。

自分の今の状況は、自分ではそれなりに理由があるが、同じ年代の人達から見れば、ただの仕事の続かない結婚も出来なかった人でしかない。

時間の経つのは早い。

自分が今のような50代を迎えるとは、思っていなかった。

もうひとりでぼちぼち仕事しながら、なんとか老後の資金を貯めて、とか思っている時に彼に会って、ちょっと一緒に生きる夢を見てしまった。

しかしね、そういう甘えた事を考えたのがいけなかったのだ。

どこかで少し頼ろうとしたところがあった。

金銭的には、全く頼れない相手だったけど。

 

彼が居なくなって、季節が変わって、私もちゃんと生きないといけない時期に来てしまった。

彼はもう居ないし、居たとしても老後を頼れる相手でもなかった。

ただずっと、仲の良いパートナーでは居られたはずだったが。

 

彼のことは、何か仲違いして別れたとでも思えば良いか。

恋愛が終われば、結局相手とは生涯会わないという事の方が多い。

過去に付き合った相手にも、別れてからは会った事はない。

殺したいほど酷い目に遭わされた男の事は、今でもネット検索して生死を確認したりはするけど。

 

彼が居なくなってから、Facebookでアカウントを作って、生前は見たことの無かった彼のFacebookを見に行った。

彼はそのアカウントはずっと放置していて、もう入り方が解らないと言っていた。

見に行くと、最初からほとんど更新はされていなかった。

友達登録はそれなりにあるので、必要に迫られて作ったのだろうけれど、自分での発信は何も無かった。

アカウントを作った頃の彼は、多分人生で一番良い時期だったのだと思う。

こういう墓標のように残されたアカウントは、たくさんあるんだろうな。

 

この間、笹塚まで行こうとして、いつもと違う道を歩いてみたら代田橋の方まで行ってしまった。

そこから一駅近くを歩いて笹塚まで行く途中に、ホームレス女性を殴り殺した犯人の、住んでいた場所を通りかかった。

母親が営んでいた店舗があったが、通りかかった時にシャッターが少し空いていて、明かりの点いていない暗い店内に男性が立っていた。

あぁここなのか、と思いながら通り過ぎた。

あの事件は、その後どうなったのだろう。