なるべく普通に過ごそうとしている。
彼と出会う前の自分のように。
彼と出会ってからも、然程生活は変わらなかったけれど、いつのまにかいつも彼を気にかけていた。
covid19の所為で、出会ってから外で一緒に飲んだりする事はほぼ無かった。
コロナが落ち着いたら、外食も行こう、博物館にも行こう、旅行も行こうと思っていた。
後回しにした事は、全て叶わなかった。
やりたい事は、すぐやらないと駄目なのだと、つくづく思う。
今日は年に4回開催される、問屋のセールに行ってきた。昨年は開催されなかったので、今年もやってないと思っていたが、春から再開していたらしい。
行ってみたら、出店している店も大分減っていた。
センターの建物自体が、あと数年で建て替えになる所為もあってか、店自体無くなっているものもあった。
パンデミック以降、沢山の事が変わってしまった。
セールは、盛況の時期とは比べものにならない程人が少なかったが、買い物はしやすかった。
支払いは現金なのに、肝心の現金を補充し忘れてたので、安いものだけ買ってきた。
今更買った、クリスマスアドベントカレンダーは100円。
汚れのある合皮のバッグは、1,100円。
パンを入れて置くホーローのケースは、500円。
買い物の後、今はコーヒーチェーンに居る。
セールに来る時は、良く立ち寄る店。
なるべく、いつもの私の行動をしようとしている。
部屋に居ると泣いてしまう。
どうせ泣くのだからと、昨日は DVDで『愛と哀しみの果て』を観た。
時々観返す映画だけど、今は実感として観てしまう。
私がこの映画を良く観てたのは、私に同じような事が起きると何処かで知っていたかのようだ。
主人公は恋人を失くす。20世紀初頭のアフリカで。
そんな話。
原作者の実話で、彼女自身は恋人の亡くなった後も、80歳過ぎまで生きた。
私はそんなに長く生きたくないな。
彼から借りて返せず仕舞いだった本は、今後医療が進歩したら、120歳くらい迄は生きられるという内容の本だった。
彼は長く生きたかったのだろう。
その本を読んで、私も一緒に長く生きたいなと思ったばかりだったのにな。