メティス平原の午後3時

タイトルに意味はない。

メティス平原は金星の地名。

 

緊急事態宣言が発出される日から、新しい仕事へ。

あー、七草粥忘れてたなと思いながら。

私が子供の頃、北の国では七草粥を作る家は少なかった。

なんと言っても、当時北の国でその食材を見つけるのは難しかった。

だから母の作る七草粥は、なんちゃって七草粥だったが、それでも毎年必ず1月7日の朝は七草粥だった。

私が中学生の時だったか、母がその年は七草粥を作らなかった。

それだけの事で、父が非常に不機嫌になった。

父がそんな事にこだわる人だったと、その時初めて知った。

 

仕事は始まったが、程なくリモートになりそう。

なんかなぁ。

おそらくcovid-19に自身も身近な人も感染した事のない人は、自分は感染しないのではと漠然と思っている気がする。

自分もそうだ。

正直、他の人ほど神経質に消毒とかしていない。

帰ったらすぐその日着ていた服を洗って、シャワーを浴びてからしか家人と会わないという人もいる。

ひとり暮らしの自分は、そんな事はしない。

付けて帰ってきたかもしれないウィルスが、その辺に居てもおかしくない。

漠然と自分はこのまま感染せずに、ワクチン摂取まで乗り切れるのではと思ったりしている。

でもこういうのは、慢心なんだろうな。

感染したら、年齢的にはリスクが高い。

しかも数年前に折った肋骨の後遺症で、胸はいつも苦しい。

 

まぁでも今日も、いま命が尽きても、これはこれで良いかもなと思ったりした。

昨年の今頃も、そんな事思っていたけど。

仕事帰りに住宅街のある高台から金星を見ながら、今死んでも良いなぁと、昨年の冬は毎日思っていた気がする。

その頃はコロナは大陸で起きている伝染病で、今回も日本は水際で止められると思っていたから、命を落とすとしても全然違う病気だろうと思っていた。