おやすみ やすらかに たどれゆめじ

竹内結子が消えてしまった。

 

彼女のファンって事もなく、実のところドラマもちゃんと観たこともなかったかも知れない。

それでも最近では、わりと好きな女優だった気がする。

最後に観たのは「ミス・シャーロック」だったか。

それも地上波でやってた、最初の数話だけだ。

男性っぽい役柄が、彼女に合っていて、全部観てみたいなと思わせた。

 

彼女のデビューした頃は、私はテレビをほとんど観ていなかった。

それはテレビが壊れてしまって、観られなかったからだ。

いつの間にか人気女優になっていて、若いうちに歌舞伎役者と結婚した。

その時に初めて、この女優を認識したのかも知れない。

その時この子はきっと、早く自分の家族が欲しかったのだろうなと思った記憶がある。

 

彼女が番宣なんかでテレビに出ていると、いつも大きな笑顔で笑っていた。

サバサバとした感じで、女性らしいというよりはしっかりしたお姉さんだった。

 

いなくなってしまってから、報道でいろんなものをみる。

子供の頃に父親の再婚でやってきた新しい母と、連れ子の姉達の中で居場所がなかったということ。

10代で芸能界に入って、もう戻る場所はないと言っていたということ。

 

彼女が作りたかった居場所を、彼女は結局作れなかったのだろうか。

二度の結婚で二人の子供を産み、その子達にも居場所を作れなかったと思ったのだろうか。

 

私は彼女の作品をもっと観たかった。

正直いうと、最近になって良い女優だなと思ったので、今まで全部ちゃんと観たものって多分なかった。

これからは、もっとちゃんと観たいなくらいに思っていた。

それがもう叶わない。

 

それでも彼女は女としては子供も残せたし、やるべきことはやったと思えたのかも知れない。

或いは、あー早まったと思って、今頃あの笑顔で笑っていたりするのかも知れない。

 

あなたが逝った次の日は、東京は快晴でした。

明るい空を、あなたがくるくると飛んでいるのを想像しました。

 

さよなら。

おやすみ。

やすらかに。

連休

4連休。

天気はいまひとつ。

東京も制限は緩和されたけれど、感染者はまだ200人超。

 

ここに来て仕事がなくなるが、ディズニーリゾートや航空会社が希望退職を募る状況を考えれば、今後中年女性に仕事なんか回って来ない気がする。

失業給付必須かなぁ。

ま、低時給のコロナ関連の仕事ならありそう。

 

最近あった良いことは、チョコボール銀のエンゼルが出たこと。

おそらく人生二度目。

一度目は中学生とかの時だったか。

チョコボールなんて大人になるとほとんど買わないので、次に銀のエンゼル見るのはまた何十年も後かもなぁ。

 

夏すら終わる

夏に夏らしい事もせず、夏が終わる。

 

コロナ禍の下、夏が終わる。

でもな、私のような家庭もない独り身の中年にとっては、コロナ禍だろうがなんだろうが実はそんなに生活自体は変わっていない。

毎日電車に乗って通勤しているし、外にランチに行ってるし。

確かにどこもかしこも、電車もギュウギュウな満員ではなくなった。

 

職場から歩いて東京タワーに行ける。

帰りにちょっと、職場で配るようなお菓子でも買おうかと行ってみた。

6時半とかそのくらいの時間だ。

東京タワーに全然人が居なかった。

土産物のお菓子の売り場も、閑散として商品もたくさんの平積みじゃなくて、すべて少しづつだった。

 

自分にとっては、休日にそんなに出かけない事も、スーパーに頻繁に買物に行かないことも、観光地のような場所には滅多に行かないことも、いつもの事だから気が付かなかったけれど、本当にみんな出かけていないし、地方から観光にくる人も少ないのだと気が付いた。

そういえば、久しぶりに行った百貨店も、エレベータに乗る人数は制限されていた。

 

コロナ以前には戻れないと学者が言っていたが、ワクチンが開発されて、いつかは前のようになるのではと思っていた。

本当にコロナ以前の状況は戻らないのかもな。

 

ディズニーリゾートの従業員の、賞与が大幅カットというニュースをやっていた。

配置転換や退職の希望者を募っているともいう。

あれほどの企業がそうなら、求人は暗澹たるものだろう。

 

そんなこの時期に、コロナの影響で失業する。

やれやれだ。

人員は足りないのにな。

夏の終わりととしまえん

としまえんが明日で閉園する。

 

最後だからと、7月のまだ梅雨の開けない頃に行ってきた。

雨が降ったり止んだりの一日だったので、乗れない乗り物ばかりだったけれど。

8月にもう一度行こうと思っていたが、気がついたらチケット販売が終わっていた。

 

としまえんに行ったのは、30年ぶりくらいだった。

子供もいない大人は、行く機会もなくなる。

 

ルーセル・エルドラドにはずっと乗りたいと思っていたけれど、遊園地に一緒にいく人が居なくて行けずにいた。

今回は年下の男友達を誘って、傍からは親子みたいに見えるだろうなと思いながら行ってきた。

 

雨の遊園地。

終焉の夏。

これはこれで、いつかは良い思い出。

 

今年の夏は本当に寂しい夏になったけれど、これもいつか歴史に語られるのかも知れない。

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2020年7月

2020年の7月が、こんな状況になるとは。

本来ならオリンピック開幕まであと少し、と東京は浮足立っている頃だったのに。

 

大きな災害があると、どんな人にもやはり影を落とす。

東北の震災の時も、それをきっかけに人との関係も変わったりした。

今回もそんな感じだ。

それは私の問題なのかも知れないけれど、それでもやはり多くの人に大きな災いは影響する。

 

7月だというのに、気分はまだどこか3月辺りで止まっている。

あれから桜が咲いて、ゴールデンウィークが来て、夏至も過ぎたのに、気分は冬のままのような気がする。

4月に3週間も自宅待機した事も、自分の中では気分が停滞している原因だ。

あれが人間関係にも、仕事にも大きく影響した。

 

そろそろここから抜け出さないと。

そのためにやることは、まず転職なのかも知れない。

 

若い頃に職場の男の先輩に、指輪をもらった事があった。

のんきな自分は、それがどんな意味があるのかよくわからなかった。

相手は既婚者だったし、なんの下心もないだろうと思ってもらった。実際下心は無かったのだと思うが。

その人の友人がインドだったかどこかで祈りを込めて作っているという、お守りみたいな金のリングだ。

私の停滞した人生を思って作ってくれたのだと思い嬉しかったが、その後も何の良い事もないどころかそれからの日々は結構地獄だったので、何年も使わないままだった。

 

それをここのところ良く身につけるようになった。

 

あの先輩は、今頃どうしているだろう。

時々四谷の行きつけの小料理屋というか、居酒屋というのかに連れていってくれた。

今でもあの店で飲んでいたりするのだろうか。

もう店の名前も場所も忘れてしまったが。

 

コロナ禍の今、あのバブルの時代は夢のようだ。

ひこうき雲

昨日のお昼、都心の上空をブルーインパルスが戦隊飛行した。

歯磨きしていたら一度目の飛行が見れなかったけど、再度旋回してきた時に見れた。

青い空にきれいに白線を残して飛んでいった。

医療従事者への感謝の飛行。

お昼休みが終わっていたので、慌てて会社に戻った。

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音匣

自宅待機中に片付けをした時に、雑貨の入った箱の中から音がした。

30年以上前に友人からもらったオルゴールが鳴っていた。

このオルゴールはスイッチ部分が甘いのか、もらった数年後から勝手に鳴り出す時があった。

何年も仕舞い込んでいたが、たまたま開けた箱の中で、いきなり鳴り出したので、これは外に出して欲しいのだろうかと十数年ぶりに出してみた。

螺子も重くなっていたけれど巻くとちゃんと鳴り出した。

そのまま片付けずに置いてあるけれど、気をつけてスイッチをオフにしていたはずなのに、また昨日もひとりでに鳴り出した。

霊感もないので別に怖くもないのだけれど、ちょっとびっくりする。

これは本当は別の曲が入っていた物を、店の人に頼んで私の好きな曲に入れ替えてもらったと、贈ってくれた友人が言っていた。

そんな事も思い出した。

古い友だちはすべて連絡を取るのを辞めた。

そして新しい友人は、大人になってから出来た事がない。

 

こんなご時世だと、友人が如何に大切かわかったとかいう話を聞くが、私にはそれもどうでも良い。

何か大きな事がある度に、逆に親しい者がいないことに安堵する。

誰の心配もしなくて良い。

その身軽さが私には心地よい。