私が田舎の小学生だった頃、札幌で冬季五輪があった。
テレビに釘付けで、笠谷のジャンプを観たものだ。
もう半世紀近く前の事。
人の人生とは、案外短い。
ずーっと何となく体調の悪いまま人生を送ってきた。
自分でも本当に溌剌とした子供だった時代は、せいぜい10歳くらいまでだと思う。
あとは常に身体が怠く、いつも疲れている子供だった。
更に毎月の腹痛週間が小学生から訪れたので、元気いっぱいスポーツなんて事は考えることすらしなかった。
今は月々の腹痛週間が無くなっただけで、楽にはなったなぁ。
くちびるや爪が真っ青になるほどの貧血状態と痛みで、一歩も動けなくなり道端でしゃがみこんでしまう時も度々あった。
そんなにまでしての生殖機能だけれど、私は本来の機能を果たさず終わってしまった。
別にそれはそれで後悔も然程していないが、世の中は結婚もせず子供も残さなかった女性には本当に冷たいものだ。
それも男性からより女性から。
察かに、結婚もせず仕事で出世もせず、子供も持たずという独身女性は女性のヒエラルキーの一番下だ。
たとえ生活保護のシングルマザーでも、独身女性よりは共感される。
そういう国に生まれたら、やはり一度は結婚すべきだったんだろうな。
形だけでも。