ずっと働いていないと、何曜日か忘れる。
今よりは大分若い頃に、鬱っぽくなって仕事を探すことすら出来ない時期があった。
その頃テレビでCNNヘッドラインを見ていたら、米国のホームレス支援の事を取り上げていた。
古い大きな建物を一棟買い上げて、リノベーションしてホームレス用の住居にし、その建物の中にコーヒーチェーンなんかを誘致して、そこで働きながら自立を目指す、みたいな支援だった。
こういう事が日本でもできれば良いのになぁと、思いながら見ていた。
日本ではホームレスに生活保護受けさせて、家賃や生活費と銘打って搾取する怪しいNPOばかりな気がする。
幡ヶ谷で女性ホームレスが殺されてから、なんだか身につまされていろいろ考えてしまう。
被害者は見た目にはいつも違う服を着て小綺麗にしていて、ホームレスには見えない人だったようだ。
若い頃はアナウンサーを目指していたというから、きっと明るい性格の人だったのだろう。
ヘアスタイルはボブだったとの事で、歳を取っておかっぱみたいな髪型にする人は、大抵おしゃれで見た目に気を使う人だ。
若い頃はモード系の黒服なんか着てたのかもしれない。
三年前までちゃんとアパートに住んでいて、今年の2月まではスーパーで働いていたとの事。
レジとか品出しの仕事じゃなくて、デモンストレーターみたいな仕事だったのかも知れない。
そう言えば数ヶ月前まで働いていた職場に、同じようなタイプの60代後半の派遣仲間が居た。
彼女は分不相応の家賃の部屋に住んでいて、過去の栄光の話ばかりしていた。
彼女がホームレスに堕ちないか心配だ。