まちのどこかで
さびしがりやがひとり
子供の頃、こんな歌が流行っていた。
その頃出会った同級生の少年を、ネット上で見かけた。
当然オッサンになっていたが、面影というのは無くならないものなのだなと思う。
男の人は女の人よりも変化が少ないのか、それとも彼が比較的苦労をせず育って、人相が変わるほどの苦悩が無かったのか。
私は自分の顔を写真で見ると、子供の頃の面影は殆んど残っていないように思う。
同級生が私を見ても、きっと分からないだろう。
そう言えば、小学校の頃仲良しだった少女も、今ではおばさんだけれど、ネット上で見つけた写真にはしっっかりと面影があった。
彼女は若い頃から老け顔だったけど、それにしても変わっていなかった。
彼女も苦労を知らない人だった。
いや、ずっと会ってないのだから苦労はしたのかも知れない。
でも、人相が変わるほどの苦労はしなくて済んだのだろう。
どっちも比較的余裕のあるお家の子供だった。
そして余裕のあるお家の子供らしく、気立ての良い子供だった。
他人を憎んだり羨んだり、他人から疎まれたり馬鹿にされたりしなかった子供。
彼らが幸せだった事は、心から良かったと思える。
二人共、私の中の大切で綺麗で楽しい想い出だから。