小学校の1年生。
当時は2年毎にクラス替えというのが普通だったが、子どもがどんどん増えていた時代で教室が追いつかず、1年毎にクラス替えをして人数を調整したり学級を増やしたりしていた。
それでも小学1年と2年の時は、辛うじて同じクラスだった。
しかし教師は1年毎に変わった。
その小学校1,2年で同級生だった、お調子者でいがぐり頭の男の子がいた。
幼稚園も保育園も行かず初めての集団生活にボーっとしてた私に、なぜだかこのお調子者は近づいてきて、好き好き言われて一緒に帰ったりした。
しかし、どうして良いか分からず、何も話さずに歩いて帰ったように思う。
ちょっとクラスの子に誂われたりして、余計にどうしたら良いのかなぁと思ったりした。
そうこうするうちに3年でクラスが変わって、その子の事は忘れてしまった。
当時は子どもが多くて、クラスが変わると友達も変わるというのが普通だった。
転校も多く、人の入れ替わりも早かった。
いがぐり君がその後、同じ学校にいつまでいたのかも覚えていない。
でも、初恋といえば初恋だったので、彼の名前は忘れなかった。
ただ漢字がどうだったかまでは、はっきり想い出せない。
この間ネットでうろ覚えの漢字で検索してみたら、それらしい人がヒットした。
写真も出ていたけど、同じようにいがぐり頭のその人は、あの7歳の彼の面影があった。
本人かどうかは確定出来ないが、名前に入っている漢字もそういえばこの字だったかもと想い出した。
あの子だったらこういう職についているかも知れないなぁ、という仕事をしていた。
こんなのは恋愛の遍歴には入らないが、それでも自分を好きだと言ってくれた人の中で、彼が一番まともだったなぁとちょっと笑える。
今まで碌な男に好かれなかったと思って来たけど、そんな事なかったかもなとちょっと思えた。
子どもの頃の恋だけどね。