歳を経る

今更『ハチミツとクローバー』の映画版を観る。

意外と面白かった。

公開は2006年。

 

今の歳で見ても、少なくとも感情移入しては観られないなぁ。

公開当時なら、まだ何となくこの若い人達の葛藤だのなんだのに感情的に近い位置に居たけど。

恋愛とか将来とか、そういうのが関係ない年齢になると、こういうの本当にただの物語として観てしまうのだ。

 

それが寂しいような嬉しいような。

 

すっかりオバサンではあるが、時々自分の顔を鏡で見て驚く時がある。

知らないオバサンが居る・・・みたいな。

 

子どもでも居て、子どもの成長と共に自分の老いを実感していくみたいな事が無かったので、いつまでも20代と地続きの所にいる。

だから自分が思ったより老け込んでいて、あまりに違う顔になっていて驚く。

 

 

40代までは、20代の写真を見ても面影があるけれど、50を過ぎると一気に20代の面影が無くなる。

50代で知り合った方に、20代の頃の写真を見せてもらった時も、その方の面影は言われて居るから分かるくらいだった。

そして私が50代で知り合った人に、20代の写真を見せても、やっぱり「この人誰?」って言われた。

それを言われるまで、歳はたしかに取ってシワも増えたけど、20代の自分と見分けが付かない程変わったとは思って無かった。

でもそれ以降確かに違うなぁと思う。

今、若い頃の知り合いに会っても、お互い分からないだろうなぁと思う。

 

歳をとった自分の顔に実は全然慣れていないが、これからはこの顔に似合った様子で生きていかなくてはと思う。