昨日、帰りに図書館へ寄ってきた。
本の雑誌のバックナンバーを読みに。
本の雑誌という雑誌は、存在は知っていたが今までちゃんと読んだ記憶がない。
ではなぜ読もうと思ったかというと、4月に亡くなった漫画家、吉野朔実の追悼特集があったからだ。
故人と付き合いのあった方々が、追悼文や作品への想いを書いていた。
読んでいて、吉野さんは若くして亡くなったが、気の合う人達と充実した人生を送れたのだろうと思った。
自分でも予想外に早く人生を終わったけれど、結構後悔もないのでは無いかと思う。
私のように何一つこの人生を謳歌出来ていない人にとっては、なんだか逆に羨ましいくらい。
図書館の帰りにもう八時を回った時間にいつもの街を歩いていて、なんだか全てがいつもより鮮明に輝いて見えた。
吉野朔美の作品をのめり込んで読んだ頃の、まだ自分が何者かになれるかもしれないと思っていた頃に見ていた景色の色のようだった。
そのままの気分で家に帰れば良かったが、雑踏の客引きの中を歩いてスーパー寄って帰ったら、すっかり疲れたおばさんの思考に舞い戻ってしまったが。